岐阜県空き家,解体,売却

 
岐阜県某所の土地の引き渡しが完了しました。空き家を当社で購入し、個人の自宅用地として販売した事例のご紹介です。

売却のご相談

個人の所有者から岐阜県の所有土地建物の売却相談を受けました。早速、不動産査定に着手。
周辺の実際の事例と比較し、立地条件・形状・向き・規模による補正を行います。
補正の手順と実際の価格等の表示
査定額を提示し、この他に根拠資料を添付します。査定書は結構分厚くなります。
今回の対象不動産は、古家が建っており、いわゆる空き家の状態。立地的には空き家のまま売却または解体更地にして土地として売却が想定されましたので「取引事例比較法」という手法を採用しました。建物が比較的新しく、既存建物利用のニーズがありそうな場合は建物の価格と土地の価格を合わせて算出します。しかし、今回の物件は大変古く、既存建物のニーズは見込めないと想定しました。(室内廊下の沈み込み、カビ臭、外壁・設備の劣化を確認、屋根は未確認)
更地を前提に価格を算出。たとえば1,634万円の査定額であった場合でも、建物解体費等の諸費用がかかるため手取りはこれより少なくなります。

仲介業務

依頼者の承諾を得て、買主を模索することになりました。依頼者と媒介契約書を結び、定められた条件で売出募集を開始します。
今回は建物を解体せずに、買主が見つかった時点で解体することにしました。理由は、
  • 建物を解体すると土地の税金があがる。(年末に差し掛かっていたことも理由)
  • 建物解体費が支払えない。(売却が決まれば売却代金から支払う想定)
  • 万一建物を使用したいという方が現れるかもしれない。
不動産会社によっては、なんでもかんでも「解体して更地にしましょう」と提案する場合がありますのでご注意を。目的や販売手法にあった手順で進めましょう!

買取業務

募集して間もなく、依頼者から当社に「すぐに換金したいので、この物件を買ってもらえないか」との相談がありました。理由は、
  • 購入者が決まって契約に至ったとしても、その後解体、測量完成後の引き渡しとなると現金化に3か月ほどかかる。
  • 解体せず、現況のまま買ってくれるならすぐに引き渡しできる。その分安くなっても構わない。
とのことでした。とはいえ、当社のような不動産会社が購入するとなると、再販売時の利益をとらなきゃいけないので安い価格設定になってしまいます。今回の場合、現況で当社が買い受け、解体と測量をして、利益分を見越し、リスク分も想定しなければなりません(不動産会社が売却する場合は最低2年の責任を負う)。
僕はこの事実を伝え「もったいないですよ」と依頼者に説明しましたが、「それも承知している」との回答でした。
周辺取引事例を示し、売れる水準を提示しました。
面積と価格のグラフを示し、成約している価格の幅を提示しました。
それでも早期換金を優先し、当社に売却することになりました。

当社が購入

ということで、当社が土地と建物を現況のままで購入。依頼者(売主)は、隠れた不具合は一切負わないものとし、当社が不具合のリスクを負います。すぐに決済し代金をお支払いさせていただき、当社へ所有権が移転しました。
その後は、当社の負担で解体と測量を実施し更地として販売活動を開始。

個人の住宅用地として売却

しばらくして個人の方から購入の申し込みを受けました。買主は非常に勉強されている方で、「不動産会社が売主なので2年間は契約不適合責任を負ってもらえるのですよね」と質問を受けました。どうやら、この方はそのような物件を前提に土地を探していたとのことです。不動産会社が一旦所有することで安心して取引できる物件になりましたね。
住宅用地としては少し大きい土地ですが大変気に入った様子。ここにどんなご自宅が建つのか僕もたのしみです。
ということで、今回は売主の希望により早期換金を目的とした売買であったので、当社は買取で対応させていただきました。空き家対策は売却だけではありません。いろんな案を比べて検討して、ご自分に一番あう手法をみつけてくださいね。

おまけ

なんか最近空き家のご相談が多いです。口コミや紹介による相談依頼はありがたいですね^^
あまりじっくり読んでいただけませんが(汗)、査定書の中には近隣分析、産業分析なんかも添付したりします。