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愛知県で新たに指定される『津波災害警戒区域』でわかること

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みなさんの生活に関わる重要な警戒区域が新たに指定されます。

  • 警戒区域が地図上に表示され、一目で警戒区域がわかる。
  • 何メートルの波がくるか想定できる。
  • 緊急時の避難場所の想定をする。
  • 企業や生活拠点、不動産取引に影響が出るかもしれない。

津波災害警戒区域が指定される

愛知県は、2019年7月30日に新たに津波災害警戒区域を指定することを発表しました。

  • 最大クラスの津波が発生した場合に危害が生じる恐れがある区域を指定。
  • 愛知県内の名古屋市を含む26市町村において警戒区域が指定。

地図上に指定されることによって、お住いの地域(または不動産の購入を検討している地域)において津波危害がどれほど予想されるかを知ることができます。

そして、対象区域内の場合、不動産取引時の重要事項説明時に必ず説明しなければならなくなります。

これまでは県内に指定区域がなかった為、重要事項説明時は「説明を割愛」(ハザードマップを添付して危険性の高い地域は別途説明していますが)されていました。

地図上に目で見てわかるようになるため、地域によっては敬遠される動きが出てもおかしくありません。
※指定日以前の取引でも予定範囲に含まれる場合は業者は説明をするべきでしょう。また、買い受ける側もご自分で調べて、予定区域内なら説明を求めるべきでしょう。

津波災害警戒区域を調べる

不動産の取引予定がなくても、一度調べてみることをお勧めします。
マップあいちで確認できます。

マップあいち→津波災害情報マップ
地図上に警戒区域が表示されます。
画像は従来から公表されている津波浸水想定
(愛知県河川課HPより)

図を見てわかるように、海から離れていている内陸部でも海抜の低い地域では危害が及びます。(特に名古屋市南西部、県西部を見てください)

また、警戒区域は10m×10mごとに細かく指定されているため、土地の周囲が警戒区域に含まれている場合でも土地周辺だけ小高い丘などの場合は指定区域から外れていることがあるので注意が必要です。この場合、区域外のため重要事項説明がされない場合があります。※この点は後述の宅建業者向け説明会でも沢山の質問がされました。

画像は名古屋駅南 中川運河船溜まり周辺
(マップあいちより)

名古屋駅のすぐ南まで警戒区域に指定されています。10m×10mに区切られ、枠内の数値は津波による基準水位(m)です。

基準水位とは
波が押し寄せてきて、ビルなどの建物にぶつかるとその箇所でせりあがり、最大水位が高くなります。基準水位とは建物にぶつかることによって高くなった最大の水位のことです。

愛知県 渥美半島南端
(マップあいちより)

背後にビルや防潮堤がある場合は波がせりあがり、画像のような18mにも及ぶ基準水位と予想されている地域もあります。

警戒区域指定が及ぼす影響

先日、愛知県内の宅地建物取引業者向けの説明会が開催されました。
講習後の質問タイムでは、前述の”地域によって敬遠されるのではないか”との懸念や、”宅建業者の説明義務”に関して質問が飛び交いました。そして、質問が絶えないまま時間切れで途中で打ち切りとなりました。

質問者の一部からは拙速に指定するのではなく、説明義務のルールを定めてからにしてほしいとの意見もありました。該当地域の地主、業者の視点からはこの意見にもうなずけます。一方で何かあってからでは遅いとも感じました。この指定マップで予想水位や避難場所を知っていれば助かる命もあるはずですから。

先の東北大震災直後、不動産購入の対象地域を県東部に限定して検討する方が増えたことがあります。

また、大手企業は自社拠点を内陸に移転させたり、工場等の海抜高さの社内ルールを定めるなどの動きがあります。
不安をあおる意図はありませんが、この指定によって企業や生活の拠点,不動産取引に少なからず影響を与えることになると思います。

そして何より、お住まいの方々の万一の時に備えて、この警戒区域が周知されることが大切だと思います。

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