店舗の閉業~居抜き権利譲渡

 
当社で管理している物件のテナントさんが退去されました。
 
僕はこのお店に十数年前から通っている常連。
その後、たまたまビルオーナーから当社に建物管理業務の相談を受け「是非やらせてください」と管理受託した物件です。
 
管理会社として介在するずっと前からお世話になっていたこのお店も、この度のコロナの影響を受け閉店することになりました。
 
お店としては設備一式と賃貸借契約を新たな賃借人に引き継ぐことが決まっていて、これからもこの場所で同業態のお店は続いていくことになります。それでも店主との付き合いはこれで終わりになってしまいます。
開店してから約20年、おひとりで切り盛りしてきた店主の心境を思うと心苦しさもあります。
ほんとうに、永らくおつかれさまでした。
 
今日、最終日の手続きをしにお店に行ってきました。
僕は普段から異業種や同業の仲間を集めて会合を主催しており、この店にもたくさんの僕の仲間がやってきてくれました。
頻繁に集まる仲間には、ライングループで閉店することを伝えていたのですが、誰一人コメントなし。。。できれば最後に集まりたかったんだけど。
 
そんなことを思っていたところ、店主から、
 
店主「みんなから連絡あったよ。わざわざ顔を出してくれたひともいる。やめること伝えられてなかったのにね・・・」
 
お店にお世話になった方々は個別に店主に連絡してくれていたみたいです。
やっぱり愛されてるんだな~ 皆さんにも感謝です。
 
次第にこの店での過去の想い出が蘇ってくる。
 
元々は今はお亡くなりなられた大先輩に連れてきてもらった店。
接待や会合などで何度も使わせてもらった。
駐車場に止めていた車が車上荒らしにあった。
ここで知り合った方がちょうど不動産の取引している相手先の方だった。
コロナ初期に運営について相談された。
無理に休みをとってもらって高級寿司店で店主をもてなした。
別で来ているお客と仲良くなりプライベートで遊ぶ仲になった。
待ち合わせ間の時間つぶしにビール1杯だけ飲みにきた。
主催した会合のメンバー間で仕事が成立した。
僕のわがままにつきあってくれた社長さん4名。
他にもたくさんの想い出が生まれた場所。。。
 
コロナの2年間、何人もの経営者の人生の転換の瞬間を見てきたけど、何もしてあげることができなかった。
20年やってきたお店も一瞬で風向きが変わった。
人生何があるかわからない。
 
それでも、
閉店を決めた経営者のみなさんに共通していたのは、
誰一人顔を曇らせることもなく、文句ひとつ口にせず笑顔で今後の人生を語る。
彼らは必ず復活する。
 
長い間、本当にありがとうございました。また落ち着いたら連絡ください。
 
今から鍵の引き渡しを受けてきます。
最後にささやかなプレゼントとこれまでの感謝を伝えてこようと思う。