賃料不払運動 レントストライキ

ああ、飲みに行けないのがこんなにつらいなんて・・・金曜の夜に事務所でひとり(泣)
どうしても話題はコロナ関係の話になっちゃいますね。

赤信号、みんなで渡れば怖くない

みんなで賃料の支払い拒否しようぜ!などという運動が欧米で広がっているそう。この社会運動をレントストライキというらしい。先日、国交省からビルオーナー・不動産会社へ賃料を猶予するようにとの要請がありましたが、世界的にもこんな動きになってきているんですね。主にツイッターなどのSNSで広がっているようですが、日本でもいつこの動きが来てもおかしくありません。
政府がなんらかの補償や家主の優遇措置を示してくれれば、賃料支払猶予も理解が得られるのではないでしょうか。このままだと本当にレントストライキが起きちゃいますよ。それだけ今の状況は深刻のようなんです。先日知人から聞いた話では、ある飲食店では社員がまともに給料を受け取れていないらしく、生活するお金がないなんて状況に陥っているみたい。また、これは直接関係者に聞きましたが、全国に展開している某飲食チェーンでは8割以上の店舗で賃料をまともに支払うことができず未納となっているとのこと。
不要不急の外出自粛要請によって飲食業界は多大な被害が生じており、特に都心部の飲食店はいつもガラガラ。売り上げが無いのに人件費を支払い、来ない客を待って営業を続けた結果、賃料までお金がまわらず、ついには給与まで支払えなくなる。このままでは企業・店舗が相次いで倒産・閉店し、職を失う人も増えていってしまうだろう。
払えないものは払えない飲食店のテナント賃料、従業員が住んでいる賃貸住宅の家賃、、、何ら補償がないまま日本でレントストライキをしたらどうなるでしょうか。通常なら保証人や保証会社に弁済を求めます。でも保証人だって支払いは厳しい状況にかわりありません。そして本人からも保証人からも賃料が入らなくなったとしても、家主は借入返済をしなければなりません。賃料収入が3~4割減ったら借金返済できなくなる不動産は山ほどあります。返済できなくなったらどうなる?家主は破産です。
保証会社付与の契約の場合はどうでしょう。保証会社は本人の代わりに賃料を肩代わりしますが、その余裕もなくなっていくのではないでしょうか。なぜなら保険と同様に、事故率・滞納率等を基に算出された保証委託料金を受け取って営業がなりたっている訳ですから、想定外の経済環境の悪化によって滞納者が急激に増加したら弁済するお金も足りなくなりますよね。新規の案件では保証料も値上げせざるを得ないのではないでしょうか。(あと、滞納者は業界共通のブラックリストに名前がのります。)
赤信号みんなで渡れば怖くないみんなで一斉にレントストライキを起こしたらどうなるか。想像するだけで恐ろしい。
国交省からの賃料支払い猶予の要請はまだ現場には下りてきていません。「それはムチャだろ」って業界団体の段階で止まっているんでしょうか。”賃料の流れ”をわかっているならその先に起きることを想定してほしいものです。