名古屋の不動産市場の今後

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2022/04/05
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地域・市況
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アンケート結果から名古屋の今後を読む
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先日アップした名古屋不動産利回り調査の続きです。今回はアンケート回答者のフリーコメントから今後の市場を読み解いていきたいと思います。
 
▼前回の記事はコチラ
 
レポートでは、名古屋圏で活動する不動産プレイヤーからの視点と、名古屋圏以外のプレイヤーを分けて集計しています。
地元民から見た名古屋市場と、外部の地域からみた名古屋市況を比較してご覧ください。外部の地域からみた名古屋圏の市況評価は、つまり名古屋圏は投資対象となるか、という意見にほかなりません。外部から(海外も含め)の投資マネーの流入は地元の人たちにとって喜ばしいことですし、名古屋市況の維持・後押しになります。
 
この記事ではアンケート回答者のフリーコメントを抜粋して、名古屋圏の現状と今後について探っていきます。
不動産のプロたちが回答した生の声です。不動産業に携わる人が見ても大変参考になると思います。アセットタイプごとの評価と回答者の肌感は、まさにこれから市場がどうなるかのヒントとなるでしょう。
※記載の内容は一部わかりやすい言葉に直しています。また、特に興味深いコメントに色をつけておきます。カッコ内は僕の補足です。
 
 
 
もくじ
 
 

名古屋圏から見た不動産市場

良くなると回答

アジア大会、リニア開業、製造業の業績が順調。コロナ禍による不動産市場の底打ち感あり。コロナ禍前の勢いが戻ってくると思う。コロナの影響が見えてきた。今後はよくなっていくと思う。首都圏や関西圏からの不動産投資の拡大、移行。居住地の都心回帰傾向が継続。補助金等の施策により経済復活はなされてきている。不動産の投げ売り状態はあまりなくコロナ前に戻りつつある。コロナ収束を前提にリニア時期の見通したてば名古屋市場は再度活気づく。少子高齢化における需要供給の都心回帰。中心部、地下鉄沿線部に限る。

横ばいと回答

全体的に不動産価格が上昇。高止まりとなる可能性は高い。コロナ後も物流は良くなると思う。名古屋市港区エリアは物流拠点として需要があるが用地がない。コロナ後を見据えホテルを低価格で買いあさっている動き。先行投資をする必要がある。今後のインバウンド需要をよく見極める必要がある。栄エリアの単身用レジは供給過剰気味、需要追い付かず、空室のままで取引(一棟売買のことかと)されており利回りが心配。物件数の減少により上向きに推移。コロナ禍による個人所得の減少。先行き不透明感あり。都心部は相当低い利回りで取引されている。物流、住宅はよい。オフィスはまずまず。当居の動きや名古屋の空室率の上昇が気になる。都心部店舗はコロナで足踏み。ホテルの代わりにマンション需要が強く、地価は意外と底堅い。空室消化があまり進んでいなく、働き方改革による余剰オフィス面積の返還の動きは進む。賃料は下落傾向。マーケットに関してNOIの見通しは逓減傾向にあるがキャップレートは落ちていない。名古屋圏においては消極的な要素が見当たらない。投機は上昇しているが好材料は特になく先行き不透明。金融緩和縮小、住宅ローン控除縮小などマイナス要素がいくつかあり、現状維持が精いっぱい。立地等によるものの二極化がより鮮明に。人口動向などの伸びが期待しにくい。ホテル、商業の需要減長期化。テレワーク推進によりオフィス空室率上昇。ワンルームの供給過多。投資マネーは溢れており金融緩和が続いているので多少の上下あるが横ばい。投資額と賃料のアンバランス。工事費の高騰。再開発案件、物流は目立つ動きあるがその他は鈍い。地元経済の活性化が感じられない。流動化している不動産が少なく今後も状況の変化は考えられない。住宅系は中古市場、新築市場ともに好調。工場等の移転、拡張ともにニーズ旺盛。飲食系店舗やホテルの新規ニーズ弱い。新築市場は好調な反面、建築費の高騰、高止まりある。中京圏外の大手分譲会社の進出あり激化。エリアによる二極化。需要過多のわりに圧倒的に供給不足(売買)。デベロッパーに対する資金供給にブレーキがかかっていない。賃貸マンションの供給が依然として多い。オールドビジネスとニュービジネスの入れ替えが起きており、オフィス市場が新たな市場均衡を探りだしている。名古屋圏の不動産価格は、関東・関西圏と比較するとまだ安価で、関東・関西圏のデベロッパーが進出してきている。これらの業者は物件を高値で購入しおり、ちょっとしたバブル状態。ホテル需要はなくなり、宅配業者、物流センター建設の需要が高まっている。名古屋圏の自動車関連企業は総じて元気であり工場の増築や設備入れ替え等の需要が高いと思われる。名古屋駅まわり、栄付近の需要は高いが、名古屋の地主は土地を売りたがらないので供給が追い付かない。リニア、名鉄名古屋駅再開発等の大型プロジェクトのスケジュールが明確になれば市場がよくなるだろう。市内のオフィス市況は悪化。流通量は少ないが、相応の価格で取引が成立している。元々悪くなかったマーケットが一旦スローダウンしている状況。急な回復は期待できないが悪い材料出尽くし。社会情勢見えづらく、設備投資や投資家の意向が未定、延期の事案が目立つ。中心部は国内デベロッパーがオフィス・ホテル投資を行うことで土地及び建築費が高止まり、採算が合わない厳しい状況海外ファンドが東京・大阪で購入できないため名古屋市内のオフィス物件を購入している状況が続けば現状維持と想定。物流は今後2年で約100万坪前後の計画があり、テナント誘致が課題。 今まで安い賃料で入っていたテナントが倉庫の効率化、働きやすい環境との理由でどれだけ新築倉庫へ移転できるか。移転の動きが鈍れば物流への投資も厳しい採算ベースで取り組むことになるだろう。海外ファンドが強気に購入を継続することが予想されるので良い立地物件は海外ファンドが購入していく流れが続くと想定。住宅(マンションのことかと)は市内中心部で坪400万での販売が当たり前の時代へ突入。一次取得者は高所得者及パワーカップル(定義にもよりますが世帯年収1000-1400万以上)以外の購入が厳しく、中古市場が新築をあきらめた購入層の需要アップで上がっていくと想定。名古屋は今後も経済の集積によるメリットを享受できると考えられる。製造業が多いことから首都圏ほどリモートワークが進まず一定のオフィスニーズは維持されると思われる。

悪くなると回答

不動産を所有している法人や個人はあまり困っておらず、焦って売却しないので土地情報が少なく競合先が集まる(※仕入れできず不動産業者の営業成績が悪くなるという意味?)。人が減って物価が上がり、建築費は下がる気配を見せない。コロナでオフィスだけでなく学生の賃貸需要も弱まっている。ワンルームマンションは供給過多気味。事業費が上がり賃貸収入が下がる材料がそろっている。在宅勤務等のライフスタイルの変化、オフィスの小規模化等の需要の縮小、物が売れない時代と店舗需要の縮小化。リニア中央新幹線開業の3年以上の遅れ(時期未定)、名鉄近鉄の再開発の遅れ(3年程度)。

名古屋圏以外からみた市場

良くなると回答

名古屋のみならずインフレによる価格上昇。名古屋は東京大阪に次ぐ都市であり、経済的、地政学的、政治的ポテンシャルは大きい。東京大阪の中継地点でありまだまだ開発余地は大きいポテンシャルの大きさの割に不動産価格も割安感がある。今後投資対象として注目されるだろう。ニーズに対して物件の供給が少ない。物流マーケットの確立。住宅、オフィスなど短期的に受給バランスが悪くなっているものもある。一時的な影響に留まる。物流について市況は良好。投資マーケットが活発、東京の利回り低下中。投資の資金が安定性の高い地方へ注入される可能性が高い。栄地区等の中心部再開発、リニアに期待。

横ばいと回答

不動産市況全体が好調であり名古屋の市況も良好だと考える。リニアの開通見通しに影響される。リニア開通後は名古屋駅周辺の不動産人気は高まるが、それ以外の地域では不動産市況が変わる可能性がある。オフィスの供給がやや多いと感じる。東京大阪間の中間点として都市経済機能を提供している。他のアセットに比べて取引が高騰し、競争環境の厳しい物流施設に係る大量供給を控えている。空室率は上昇基調であるものの未だ低い水準。コロナの影響を受けてはいるものの東京や大阪に比べ影響は少ない。名古屋市内有名学区で中古マンション(区分)が複数売り出し中だが1年以上売れていない。首都圏の投資機会が限定されるので、大阪、名古屋のアセットを注視している。現状通り高値安定傾向が継続するとみている。名古屋駅前や栄地区で大型開発事業が進んでおり今後活性化が見込まれる。オフィスの需要動向等、やや不透明な要素もあり現状維持か。シングル向け物件は賃貸の需給バランスが崩れているので賃料調整による価格調整があると思われる。リニア開通により長期的にはプラスと考えるが当面は横ばい。コロナや半導体不足により自動車産業の停滞が見込まれる一方、既存物件の空室がトップレントで成約するなどまだら模様の印象。商業、物流は良い方向にある。住宅は分譲、賃貸とも難しい状況が予想される。商業地の範囲が限られており供給は限定的,新規産業もあまりみられない。オフィス市場は悪化してきているものの投資需要は引き続き旺盛物件価格の下落は見られず投資意欲も引き続きある。稼働率が比較的安定しており投資目線に変更はなし。オフィスは東京ほど空室率が上がっていないが大阪や福岡と比較すると相対的に高めの認識。オフィスは今後も供給があるため新築ビルは安定稼働するものと想定されるが、二次空室の埋め戻しに苦労するのではないか。主要都市の不動産市場全般の印象,名古屋が特別に良くなる、悪くなるという要素は見当たらない。Aクラスオフィスのリーシング状況を鑑みて、横ばい。オフィスの稼働は全国的にテレワーク等の浸透により新規需要が弱い。メーカーが強い名古屋エリアでも在宅等の活用による余剰床の返却は今後も進むと思われる。住宅は中区を中心に単身向けの開発が過度に集中し供給過多の状況。単身居住者に駐車場の需要がない一方、条例による付置義務が重く、条例違反(開発時だけ充足させる)をする所有者が多く存在することが、法令順守を尊重する立場では取り組みにくい。商業施設は、コロナの影響がどれだけ長期化するか不透明であるため判断困難。ホテルはそもそもインバウンド需要の喚起に失敗している。投資資金の行き場がなく、不動産に集中し新しいプレーヤー(外国資本)が比較的安定した日本での投資を望んで積極投資をするなかで、大都市名古屋エリアでの投資需要は高い状況が続くと思われる。

悪くなると回答

物流について中京圏全体の過剰供給の消化にかなりの年数を要すると考える。

回答者の属性

機関投資家、レンダー、アレンジャー、アセットマネージャー、不動産仲介会社、デベロッパー、プロパティマネージャー、不動産インベスター、建設会社、不動産鑑定業者、不動産賃貸業、一般事業会社、その他

コメント

名古屋圏外の回答者のうち東京圏が占める割合は86%で東京圏のプレイヤーの意見が多い。
フリーコメントには専門的な意見も多く、上記回答者の属性のとおり様々なジャンルの方の視点で意見が集約されている。
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圏内、圏外ともに「リニア開業時期」「栄地区再開発」へのコメントが目立つ。
単身居住用の供給過多については複数のコメントが見られた。
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名古屋駅~伏見丸の内~千種 1R、1K、1LDKの募集状況(2022/4/5)
 
コロナ先行き、空室率、建築費高騰などのリスクをかかえながらもキャップレートの水準は変わらず(低下傾向)
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同レポートでは、他にも名古屋の商業地域の将来に参考なるコメントもありますので、あらためて別記事にします。